GRUUEL - s/t 7"EP

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来日したメルボルン・ポストパンク、TOTAL CONTROLではドラムをつとめ、TREVOR名義でもUKのALTER他から作品をリリース、またアートワーク方面でも活動しているJames Vinciguerraと、USシカゴ出身のBeau Wanzerによるユニット、"GRUUEL"による1st 7"が2023年自主リリース。

TOTAL CONTROLとの共通点も少しはあるものの、こちらではJamesのスポークンワードに淡々としたエレクトロニクスの抽象的な配置が侵食してくる、よりEXPERIMENTALなサウンドによる全2トラック収録。NYCのMADTEOなんかを彷彿とさせました。




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2018年、トレヴァーの即興ライブに遭遇したことがきっかけで、ツアー中のシカゴを拠点とするミュージシャン、ボー・ワンザーとトレヴァーは初めて顔を合わせることになった。
2019年にALTERからリリースされたデビュー・フルレングスLP『Becoming a Bed』から、後に目玉曲となる「Bedtime Story」を演奏しているのを目撃した。この曲は、トレヴァーが当時抱いていた生活環境に対する不満を、シュールなラブクラフト風の独白という形で表現したもので、寂れたエレクトロニクスとドラムマシンの上に置かれ、ワンザーを「虜」にした。この2人を結びつけ、最終的に大陸を越えたコラボレーションを実現させたのが、今、世に送り出されているグルーエルである。

トレヴァーの操作され、変質し、半ば即興化された語りは、まばらなマシーン・アグメントのパーカッションとサンプル実験にのって語られる。トレヴァーにデュオの共通点を尋ねると、パーカッションの実験、サンプル操作、ホラー映画への興味が共通していることがわかった。また、作曲装置としてのドラムマシンへの横方向からのアプローチに対する尊敬の念も共通している。

グルーエルは、現実の外側の領域に手を加え、既知の領域を超えて吸い込まれた魂のような、失われた日記のような作品である。実験、ミステリー、ダーク・ユーモア、そして実体のない経験のミスマッチ。