SHAKTI - s/t LP

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3,980円

LA VIDA ES UN MUSから2025年10月リリース。バルセロナを拠点としインドの歴史/文化を大いに投影したサウンドを展開するSHAKTI (=POWER)の9曲入り1st LPです。

インドの主要言語のひとつであるマラーティー語によるボーカルや速さや疾走感などに依らぬサウンド、古典音楽的音階を取り入れた楽曲など、一聴して形式的なPUNK/HCとは異質な感触が漂う内容ですが、静かに躍動するベースラインやビートはインフォにもあるようにCRASS RECORDS周辺やUK POST PUNK的でもあります。そしてBELGRADOのVo.PatとLouisも在籍のようでなんとなく腑に落ちる部分も。
全9曲収録です。








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バルセロナ拠点だが、その内にはインドの歴史が持つ容赦ない重みを抱え込んでいる。SHAKTIのデビュー作は、宣言であり、同時に挑発でもある。

これは、子ども時代に角の商店のテレビで流れていたボリウッド映画のサウンドトラック、画面の中で暗躍するマフィアのボスたち、富裕層が貧困層を搾取する光景――そうした記憶を通して屈折したパンクだ。そこには、かつてインドの大衆文化に確かに脈打っていた階級意識がある。

ヒンドゥスターニー古典音楽、80年代インド・ディスコ、ガレージの影響も感じられるが、最終的にこれは、拡張的なポストパンクと、ELECTRIC DEADSやTOZIBABEのようなハードコアの間の空間を、自らの形で占拠していくパンク・レコードだ。

SHAKTIの轟音の壁は、矛盾に満ちている。
美しく、深く踊れるベースラインと耳に残るギターが、Crass Records周辺を思わせるスネアと荒々しいヴォーカルとで激しくせめぎ合う。マラーティー語で放たれるその声は、時に囁くような呪詛となり、時に叫びや狂気じみた笑い声となって、悪戯っぽい高揚感をまといながら曲から曲へとよろめき進む。

この作品の核には遊び心があり、「Inquilab Zindabad(革命万歳)」のようなスローガンを都合よく利用する愚か者たちを皮肉った歌詞や、イギリスに対してコ・イ・ヌールを「インドに返せ」ではなく、「俺に返せ」と要求するような冗談がある。

映画的なトランジションが時間と場所を示し、その中には13億人には通じる内輪ネタが折り畳まれている。ダンスへと高揚していくグルーヴは、突然自壊するように崩れ落ち、噛みつくように反転する。

それでもSHAKTIが最も強烈なのは、最も怒りに満ちた瞬間だ。
「本当はどこから来たの?」――移民として生きる中で、日常的に浴びせられるこの抑圧的な問いによって形作られた怒りを背負うとき、この作品は真価を発揮する。

これは、ノスタルジー、亡命、革命の衝突によって築かれたレコードだ。踊れて、皮肉に満ちている一方で、同時に致命的なほど真剣でもある。
終盤、アルバムの宝石とも言える「Purvichi Adchan」が現れ、「Shakti!」という踊れるマントラが鳴り響く頃、それはスローガンとして、鬨の声として響く。空虚さに満ちた時代精神の中で、そこにはかすかなきらめきと衝動がある。それは希望とは少し違う、しかし確かな“力”の感覚なのだ。